帝歴XX9年12月 ECF社(Empire Capital Found Plc)社外取締役の鬼島は、絶海の孤島に封じられる事となる。事は死女王の軍事基地開発事業計画における軍事複合体たるスペードワゴン財閥との苛烈な利権闘争に始まる。国体を大きく超えた2社の争いは、国外での大規模な代理紛争に発展し、膨大な資金と武器の流れは、周辺国の経済および治安に多大な混乱を呼ぶ事となるが、国内法の適応外としてグレス帝国はこれを静観。帝国は寧ろこれにより周辺国家の掌握、即ち経済植民地化に乗り出し、大陸は黒い欲望の渦中に呑まれようとしていた。
ここでECF社は、頻発する周辺国での紛争を含め諸々の事案における実質的責任者として、鬼島を手打ちの材料として帝国に持ち掛ける。既にグレス国内では、先の大戦の失敗に倣い、武力と経済による強引な外政干渉に厭悪感が漂っており、学者や有識者を始めとする市民運動の高まり、帝政主義に対する反発が目に見えて高まっていた為に、ガス抜きの好材料として帝国はこれを承認した。
ECF社における鬼島の扱いとは、古代技術採掘事業に絡みアラミア海軍閥に顔が利き、トランダース貴族を抱き込んだセルガーンとの黒い繋がりを期待したもので、時に武力行使を辞さない姿勢から、円滑に交渉を運ぶ便利な渉外用の駒であった。だが近年においては、技術採掘量の減少、海軍閥のパイプ役を担った人物の退役など、そのコネクションに翳りが見えており、またセルガーン王国との繋がりも、グレス帝国の挙動によりセルガーン国内の反発が高まった事で利用価値が激減していた。ECFという利益で全てを判断するコングロマグリットの冷酷な巨人が、彼の衰退を知りつつ飼っていたのは、かつての触れるもの全てを黄金に変えるミダス王が如き能力よりも、難局に切るべき札に既に役目は移っていたからで、果たして社の目論見どおり、それは現実に実行されたのである。
斯くして表面上、死女王島の基地開発の無限延期、事実上の失敗の責任を負わせる形で、死女王島開発新規計画責任者という役職を与え、現地派遣する形で落着した。本来、社外取締役である者に転属を申し渡す点が異様であるが、こちらは帝国が直接圧力を加えたものであると考えられる。曰く、反対運動過激派による暗殺を回避させる為の保護的特例措置であるが、大型の楽器箱※1に積載されてECF社の船舶※2で運ばれていく様は、満天下の恥晒しとして徹底的に悪として扱うものであった。
※1.揶揄表現。音の鳴る武器を楽器と呼び、役立たずや三流品を指す。
※2.広義においてECF社(≒鬼島)は武器商である
ECF社における現地開発部門は、古くは奴隷貿易や植民地事業を担った正に花形といえる部門であるが、世界的混乱の状況で開発を進める計画など無論無く、名義も子会社のさらに三次受けであった。かつて絶大な力を握ったこの男も、結局は同本社において鬼島商店と揶揄※3される地位にまで零落した。
※3.「戦場にこそ金が成る」というECF社の経営理念からすれば、一連の騒動を極めて低いコストで世界に程よく火種を撒いたと分析する専門家も存在する。また経済専門誌スフィスラーは「全ての登場人物が裏で繋がったふざけた茶番である」と評した。
・・・・・・
トランダースの迷宮でおおっとテレポートに嵌った結果、暮れと正月を南の島でバカンスを送る羽目になった爺。探索が下手過ぎて帰還アイテムが手に入らないまさに詰んだ状況なのです。
キャラバンが来ているので、皆伝の証→商人に転職→ReturnHomeの巻物を回収→皆伝の証という手順を踏めば帰れなくは無いんですが面倒に尽きる。
ここでECF社は、頻発する周辺国での紛争を含め諸々の事案における実質的責任者として、鬼島を手打ちの材料として帝国に持ち掛ける。既にグレス国内では、先の大戦の失敗に倣い、武力と経済による強引な外政干渉に厭悪感が漂っており、学者や有識者を始めとする市民運動の高まり、帝政主義に対する反発が目に見えて高まっていた為に、ガス抜きの好材料として帝国はこれを承認した。
ECF社における鬼島の扱いとは、古代技術採掘事業に絡みアラミア海軍閥に顔が利き、トランダース貴族を抱き込んだセルガーンとの黒い繋がりを期待したもので、時に武力行使を辞さない姿勢から、円滑に交渉を運ぶ便利な渉外用の駒であった。だが近年においては、技術採掘量の減少、海軍閥のパイプ役を担った人物の退役など、そのコネクションに翳りが見えており、またセルガーン王国との繋がりも、グレス帝国の挙動によりセルガーン国内の反発が高まった事で利用価値が激減していた。ECFという利益で全てを判断するコングロマグリットの冷酷な巨人が、彼の衰退を知りつつ飼っていたのは、かつての触れるもの全てを黄金に変えるミダス王が如き能力よりも、難局に切るべき札に既に役目は移っていたからで、果たして社の目論見どおり、それは現実に実行されたのである。
斯くして表面上、死女王島の基地開発の無限延期、事実上の失敗の責任を負わせる形で、死女王島開発新規計画責任者という役職を与え、現地派遣する形で落着した。本来、社外取締役である者に転属を申し渡す点が異様であるが、こちらは帝国が直接圧力を加えたものであると考えられる。曰く、反対運動過激派による暗殺を回避させる為の保護的特例措置であるが、大型の楽器箱※1に積載されてECF社の船舶※2で運ばれていく様は、満天下の恥晒しとして徹底的に悪として扱うものであった。
※1.揶揄表現。音の鳴る武器を楽器と呼び、役立たずや三流品を指す。
※2.広義においてECF社(≒鬼島)は武器商である
ECF社における現地開発部門は、古くは奴隷貿易や植民地事業を担った正に花形といえる部門であるが、世界的混乱の状況で開発を進める計画など無論無く、名義も子会社のさらに三次受けであった。かつて絶大な力を握ったこの男も、結局は同本社において鬼島商店と揶揄※3される地位にまで零落した。
※3.「戦場にこそ金が成る」というECF社の経営理念からすれば、一連の騒動を極めて低いコストで世界に程よく火種を撒いたと分析する専門家も存在する。また経済専門誌スフィスラーは「全ての登場人物が裏で繋がったふざけた茶番である」と評した。
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